お知らせ

勘と勇気

お取引先様との契約時に、全く折り合いが付かないことが良くあります。材料など高騰している中、お取引先様も旧値で予算組をしてしまい、大幅に予算オーバーになってしまうケースです。お取引先様との関係にもよりますが、関係が深くなればなるほど、断ることができなく苦慮する場面が多くあります。

そうした場合、契約するか断るかの判断は慎重になってしまいます。金額が小さければ、被害も小さく、勇気を出して、金額を合わせることはできますが、大きい金額になると、そういう訳にはいきません。最終NETを出しても、お引取先様に合わせる形をとり、赤字覚悟で請けることも営業の一つであり、決断に迫られることがあります。

赤字覚悟での契約の決断は、勘と勇気を必要としますが、契約した以上は責任もって良い仕事をしなければなりません。論理的に物事を決めることが基本であると考えますが、損得だけで判断してしまうと、将来に向かって取り返しのつかない結果になることもあるのではないでしょうか。この業界で生き残っていくためには、最終的には勘というものに頼ることが多いような気がしてなりません。

勘というのは無意識の中でひらめくことですが、その根拠は過去の経験や結果・実績に基づく経験値です。経験値が高く、勘が働いたとしても、不安になる事も多くあります。その時には勇気が必要となるのです。いくらコンピューターやロボット、AIが発達しても、我々の業界は、「現場は人の手で仕上げていく」原始的な産業なのです。勘と勇気がなく決断できない人は、この業界の仕事に向いていないかもしれません。

より多くの経験を積み重ね、勘を働かせ、勇気のある仕事をしていきたいものです。